一月三舟
世の中、いろんな事があり、いろんな見方がある。いろんな人間もいる。豊川市議会議員:倉橋英樹のblogです。
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直接民主主義が泣いている
 先月27日、名古屋市議会のリコール署名 が始まり、メディアでも大きく取り上げられた。
 報道によると、9月6日の集計で 5万5千人分の署名 が集まったそうだ。

 そもそも議会のリコールは、直接請求制度の一つである。
 直接請求には、議会の解散(リコール)や任意の議員・公務員の解職、市長や知事の解職まである。

 選挙のときは、「いい人だ」と思っても「見込み違いだった」というのはよくある話です。
 そういう時の為にある制度なのですが、意外とハードルが高い。
 
請求内容必要署名数40万人以上の都市の必要署名数
議会の解散有権者3分の1以上13万3334 + (人口-40万) ÷ 6
首長や議員の解職有権者3分の1以上13万3334 + (人口-40万) ÷ 6
条例の制定・改廃有権者50分の1以上
 (議会の解散などは、40万人以上の都市ではその部分のみ6分の1の署名で済む)

 40万人以上の都市では若干の補正が入るわけですが、大都市になればなるほど気の遠くなる署名数が必要である。
 人口1万人の町ならば、3334人の署名で良いが、人口40万人では13万3334人分の署名が必要だ。

 今回の名古屋市では、 36万5795人の署名が必要という。
 しかも期限は1ヵ月。

 全国的に有名な河村市長が後押ししても、ペース的には必要署名数には到達していない。
 今後の対応次第で、成立する見込みもあるわけですが、これを無名の住民だけで行おうと思ったら、まず無理である。

 誰でも気軽に議会リコールなど出来てしまうのも問題だが、誰も達成し得ないハードルを設けるのも問題だと思う。
 
それこそ、名前だけの制度。体裁を整えただけの制度ではないか。

 私は御津町の合併問題で、直接請求(住民投票条例の請求)に関った経緯がある。

 そのとき、現職町会議員2人を含めて10人近くで集めた。
 住民の意思は、多く見積もって7割、控えめに見ても半数前後の賛同があったであろう。

 ・・・それでも集まった署名は10分の1ちょっとである。
 (条例制定の為の署名だったので、請求自体は成功→議会が否決しました)

 期間中、すれ違いのまま会えなかったり、全戸訪問する時間が基本的に無かった。
 また、
署名自体に抵抗がある人。署名した事がバレるのが怖いという人。 断る理由も色々あった。

 都市部では、署名自体が何か怪しい商売に使われるだとか思う人が多い。
 悪徳な訪問販売などへの嫌悪感と同様なものを我々に向けられる。
 (自筆で押印まで必要なのだから、慎重になる気持ちも分かります)

 「署名した事がバレるのが怖い」というのは地方部でよくある。
 署名を役所に提出するので、首長や議員がそれを見て、相手を脅したり嫌味を言いにいったり。

 とかく、直接請求の署名は期限の関係もあって、集まり難いものなのだ。

 そういう経験を基にして言わせて貰えば・・・
 
議会解散などのハードルを現在の半分程度に下げたら、どうだろうか。

 「有権者数の10%程度にして欲しい」と言いたい所だが、自分たちが出来たボーダーをあてがうのは気が引ける。
 しかし、河村市長が音頭をとっても、今のペースだと15%程度しか集まらない。

 直接請求の制度が、「機能するかもしれない」という状態にしておいた方が良いだろう。


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| 2010/09/13(Mon)20:00 |
| 政治経済 | comments(1) | trackbacks(0) |
<<薬師寺道代氏の知事選立候補と、みんなの党の実態(推薦依頼で見えてきたもの) │ ホーム │ 天国はつくるもの パート2見てきました>>
記事を書いたあとに、「阿久根市長のリコール請求署名」が有権者の半数を超える1万筆以上集まったらしい。

今後、重複者や自筆ではない不正署名などを削除していき、有効署名数を確定させていく事になるが、3分の一以上にはなる見込み。

有権者2万人弱の阿久根市という点(少ない方が集めやすい)と、TVなどメディアで取り上げられたこと。そして・・・
阿久根市長自身の「議会出席拒否(法律違反)」や「障害者差別発言」、「裁判所の決定を無視」、「選挙違反」、「親族会社の不正入札疑惑」etcetc…
(私の目から見て)あまりにも酷い行いが、署名に有利に働いたのだと思う。

ここまで好条件?が揃って、「やっと機能した」ということだと思う。

とはいえ、今回の件もそれなりに考慮したいので、リコールなどのハードルを下げるのは自治体規模によって差をつけると良いでしょうね。

(例)
人口3万人以下 → 有権者の4分の1
10万人以下 → 同5分の1
それ以上 → 同6分の1
│ クラ URL #WiSUj39Y[ 編集] │ 2010/09/16 11:10 │











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